TRAIL＜その日、その時＞

★　今日の ”風景画”

★　レンジャク劇場　第二幕（その3）　

　　　　　　＜帰ってきた”ヒレンジャク”編＞

★　本日の ”おっさん”と”鳥さん”の愉快な ”トーク”

『おっちゃん、今日は随分と淡白なブログだね.....』

『今日のレンジャクさんの写真はこれ一枚だけなの？......』

　　そうなんじゃよ.....

　　実はのう、この写真はわしが撮った写真ではなく、わしの知人H氏が今朝　　　撮ったものをわしに送ってくれた一枚なんじゃよ.....

『ふ〜ん、そうだったんだ.....』

『おっちゃん、何で今日に限って自分で撮らなかったのさ？......』

　　そりゃあ、わしだってできれば自分で撮りたかったよ....

　　　でも、今日は撮れなかったんじゃよ....

『撮れなかった？.....』

　　そうじゃよ......

『どうして、撮れなかったのよ？....』

『カメラを持ってくるのを忘れてしまったの？.....』

『それとも、例によって、電池が切れてしまったの？.....』

　　いや、そのどちらでもないのじゃ？.....

　　実は、今日はレンジャクに会えなかったのじゃよ.....

『レンジャクに会えなかった？.....』

　　そうなんじゃよ.....

　　今日、わしがここに出かけて来たのが10時過ぎで、その時間帯には残念な　　　がら一羽のレンジャクも確認出来なかったということじゃよ......

　　一方H氏は今日は比較的早朝に訪れていて、その時には21羽のヒレンジャ　　　クを確認することができたらしいのじゃ.....

　　わしも、出かける前にその情報をH氏から入手しておったんじゃが、いざ　　　出かけてみるとレンジャクはすでにもぬけの殻だったというわけじゃが　　　な.....

　　しかし、わしはどうしても納得がいかなかったので午後3時過ぎに再度　　　　出直して来てみたんじゃよ.....

　　例によって心当たりのあるところを一回りしてみたんじゃが、やはり途中　　　では一羽も確認できず、やはりダメかと思いながら駐車場のほんの手前　　　まで来た時に、突然レンジャクの鳴き声が聞こえてきたので、上方を見　　　上げると、20羽はいたであろうか、レンジャクの群れが頭上を越えて前　　　方の高木に止まったではないか......

　　わしは、止まった木を確認しながら、急いでその木に近づいたのだが、残　　　念ながら一歩手前のところで群れは飛び立ってしまい、近くの常緑樹に　　　飛び込んでしまった.....

　　　その常緑樹からはしきりに鳴き声が聞こえてくるのであるが結構な大木　　　　な上に、葉が大変混み合っているために下からは全然レンジャクの姿　　　　を確認することができない....

　　　あれだけの数のレンジャクがいる筈なのに身動き一つする気配もない....

　　　時間もすでに5時近くになり薄暗くなっている.....

　　　こんな状況下ではもう、観察は諦めざるを得なかった.....

　　　そうこうしているうちに、わしの頭に、一つの考えが閃いた.....

　　　　　”もしかして、これはレンジャクの塒入りで、

　　　　　　　　この常緑樹はレンジャクの今日の塒かもしれない.”

　　　そう考えると、すべてに合点がいった.....

　　　昼間あれだけ探して見つからなかったレンジャクの群れが夕刻を迎え突　　　　然飛来したのはもしかしたらこの塒に入るためだったのかもしれな　　　　　いのである.....

         日中はどこかエリア外で活動していた群れが日が暮れて塒入りするため　　　　にここに戻って来た可能性があるということじゃよのう.....

　　　だとすると、レンジャクたちは、いったいいつからこの常緑樹を塒に使　　　　っていたんだろうか？.....

　　　あるいは、この常緑樹は今日一晩だけの たまたま見つけた塒だったのだ　　　　ろうか？.....

　　　いや、そもそも短期間の移動をしょっちゅう繰り返しているレンジャク　　　　に特定の塒などというものが存在するのかどうか？.....

　　　考えれば考える程いろいろ疑問が湧いて来る......

　　　いずれにしても、わしは今日確かにレンジャクの”塒入りなるもの”を目　　　　撃したわけで、これはこれで初めての経験である.....