TRAIL＜その日、その時＞

★　今日の ”風景画”

★　レンジャク劇場　第二幕（その6）　

★　本日の ”おっさん”と”鳥さん”の愉快な ”トーク”

『おっちゃん！！.....』

『さっきの人たち、誰だったの？.....』

『もしかして、おっちゃんの”キ印”仲間？.....』

　　何じゃと！！？.....

『だって、そうでしょう.....』

『だいたい、こんな冷たい雨の中をのこのこと鳥見なんぞにやって来る人は　　普通じゃないよ！！.....』

　　普通じゃない？.....

『そうだよ、変人だよ！！....』

『おらっち、これまで変人はおっちゃん一人だと思っていたんだけど、ここに　は変人が幾人もいたんだね....』

　　はあ？？？......

『ところでさあ、おっちゃん、今日はレンジャクさんはどうだったの？.....』

　　それがのう.....

　　また、今日もいたんだよ！！.....

　　それも20羽！！....

『ふ〜ん.....』

『きのうも確か20羽だったよね.....』

『ということは、きのうと同じメンバーということ？.....』

　　そういうことじゃのう.....

　　もうこのメンバーで4日目じゃよ.....

『ひぇ〜！！....』

『4日もいるんだ！！......』

　　この周辺一帯には林床にヤブラン・ジャノヒゲが広範囲にわたり生育して　　　おるのじゃが、レンジャクたちはこのヤブラン・ジャノヒゲを求めて西　　　から東に向けて少しずつ移動をしながら採食場所を変えておるようなん　　　じゃよ....

　　でな、この2、3日はついに東端のエリアに達し、そこでの採食風景が頻　　　　繁に観察されているわけじゃよ.....

『ということは、東端のエリアでの採食が終われば、レンジャクさんたちはど　こか別の地域に移動してしまうということ？.....』

　　ううん....

　　その辺は この周辺一帯のヤブラン・ジャノヒゲの実の量との関係で何とも　　　言えんが、レンジャクたちが実を採食し尽くしたと判断すれば別の地域　　　に移動する可能性が大きいじゃろうのう....

　　ただ、レンジャクが餌として食しているのはヤブラン・ジャノヒゲの実だ　　　けではなく キヅタの実もあるわけで、この実をレンジャクたちがどれだ　　　け受け入れるかによっても、今後の滞在日数は変ってくるじゃろうの　　　　う......

　　　キヅタの実はまだ結構残っているようすじゃからのう......

『なるほどね〜......』

『おっちゃん、レンジャクさんて、あんまりキヅタの実は好きじゃない　　　　の？.......』

　　ううん.....

　　確かなことはレンジャクに直接聞いてみないとわからんが、わしの感触で　　　はあまり積極的には食していないようにもみえるがのう.....

『キヅタの実って、あんまり美味しくないのかなあ？.....』

『おっちゃん、今度一度、おっちゃんが試しに食べてみてよ！！....』

『で、もし、美味しかったら、おらっちも食べることにするからさあ！！.....』

　　何じゃと！！？.....