と或る溜め池にて2020年04月01日

★ 今日の ”風景画”


★ 今日の”鳥さん”

       * ヒクイナ 十態











※ まさかこんな所で本種に出会うとは.......
まったく予期しない意表をつかれた出会いだった。
近年多々良沼で繁殖しているという話は聞いているが、ここは多々良沼ではない。
この個体、いつからここに滞在しているのだろうか。
一過性のものだろうか......
今後の動きに要注意である。

      * コチドリ 二態



      * ヒドリガモ 四題





       * オオバン 一題


★ 今日の”一句”のコーナー

     * と或る日の渡良瀬川にて


    渡良瀬の 柳あおみて 鴨去りぬ


板倉にて2020年04月03日

★ 今日の ”風景画”


★ 今日の”鳥さん”

      * ツルシギ 七態








     * セイタカシギ 五題






※ 岸辺までいっぱいに広がっていた水もようやく減り、やっと干潟が現れてきた。
こうなると、干潟でシギやチドリを探す楽しみも一気に倍増する。
今日は、運良くセイタカ四羽とツルシギ二羽を観察することができたが、そのどちらの種類も、これまで何回となく出会ってきた馴染みのシギである。
四月に入り、鳥たちの繁殖活動は一段と活性化してきているが、シギたちも春を迎え忙しくなってきたようである。

        * ケリ 三態




※ 畦道を歩いていると、”キリキリッ.....” と鋭い鳴き声が聞こえてきた。
ふと、見上げると左前方の乾田にケリが舞い降りた。
私はカメラをケリに向けた。すると、ケリも私を意識したのか、私の方に視線を向けて私をじっと見つめている。
私が、歩を一歩二歩進めると、ケリも私に背を向けてちょこちょこっと小走りに私から遠ざかる.....
こんな繰り返しの私とケリとのやりとりだった。

        * キジ 二態



※ 薮からガサガサ音が聞こえてきたので、ふと顔を上げると、前方の薮から
恐ろしそうな顔をした繁殖期の♂が姿を現した。
やっこさんも薮から顔を持ち上げるまで、私の存在に気づいていなかったようだ。顔を持ち上げた瞬間、私に気づき、”ありゃ、お前誰だ?....”ってな感じで見つめている今日のキジだった....。

       * ノスリ 二態



※ いつもは、カラスに追いかけられているノスリであるが、今日のノスリはカラスを追いかけ回していた。新鮮な光景だった。
           * 

<カワウ>
※ 人をおちょくっているとしか見えない、今日の”人面顔”をしたカワウだった....

<コチドリ>

<ジョウビタキ>
※ そろそろ旅立ちの頃であろうに、まだヨシ原で遊んでいた。

<ホオジロ>

★ 今日の ”お花さん”

<ヒメスミレ>
※ そんなに頻繁に見られるスミレではないが、この場所では群生していた。
可愛らしい小さなスミレである。

<ノウルシ>
※ 谷田川の川沿いに群生していた。土手上の満開の桜と土手下に広がる緑のノウルシが青空を背景にして長閑な春の景色をつくりだしていた....。

渡良瀬、その他にて2020年04月06日

★ 今日の ”風景画”


★ 今日の”鳥さん”

     * オナガの”かくれんぼ”













※ 上を見たり下を見たり、はたまた横を眺めたりと、今日のオナガたち、まるでかくれんぼでもして遊んでいるかのようだった.....

      * ヒレンジャク 二態



※ 三月末に本種を観察して以来、緑地に出向いていなかったので、その後のレンジャクの様子を把握できていなかったのだが、昨日の夕方、散歩がてらに ちょいと顔を出してみた。その時は時間的にも遅かったこともあり土手向こうの林まではチェックできなかったのだが、幸いなことに”トトロの林”入り口付近で キヅタの実を食していたと思われる二羽のレンジャクを確認した。
残念ながら、シャッターを二三回押しただけですぐに逃げられてしまったが、時間帯によっては公園側の林にも飛来している可能性がある。

      * キツツキ 三題




※ 三役揃い踏みである。

       * 飛翔姿 三題

<チョウゲンボウ>


※ 遠くて識別できなかったのだが、トビが小型の猛禽を執拗に追いかけ回していた。トビがタカ類を追尾して追いかけ回すという行動はこれまであまり見たことのない光景であった。

★ 今日の ”お花さん”

<ウラシマソウ>
※ この写真ではよくわからないと思うが、よく見ると苞の中から花序の付属物が細長く伸びている。これを”浦島太郎”の釣り竿に見立てて”浦島草”と名付けたといわれているが、ネーミング的にはちょっと無理があるような気がしてならない。こんな名前を付けた御仁は、たぶん相当な妄想狂だったに違いない。でなければ、こんな名前を考えつく筈もないと思うのである。
また、この植物の仲間は、性転換することでも知られている。地下の球茎が小さいうちは♂で、球茎がある一定以上の大きさになると♀に転換するのである。何とも不思議な話であるが、これも自然界で実際に起きている現象の一つなのである。

<ヒトリシズカ>
※ ヒトリシズカのシズカは”静”で、義経の愛妾の”静御前”に由来しているという。これも、ウラシマソウと同じく、相当な妄想力がないと此の名前を考えつくことはできないだろう。
衣川で攻め滅ばされた義経主従が天国で”静”と再会し、亡霊となってこの世に現れ、ヒトリシズカの花になったというのである。
花が群生している様子を義経の主従たちと静の亡霊に見立てたわけだ。
私も相当に妄想力に長けている方であるが、この花を見て、こんな話をでっちあげてしまうことは私には到底できない相談である。
この花の名前の命名者は きっと 私のはるか上を行っている妄想力の持ち主なのであろう......。(笑)

★ 今日の ”ちょうちょうさん”

<ツマグロヒョウモン(♂)>
※ このチョウ、ちょっと見ると♀の個体のように見えるが実は♂なのである。一般に、蝶も鳥も、そのほとんどが♂の方が鮮やかな出立ちをしているのだが、どの世界でも例外というものがある。たとえば、鳥ではタマシギがいい例である。この鳥は♂より♀の方がはるかに派手な出立ちをしている。これは、子育てのすべてを♂が引き受けているという涙ぐましい事情があるためである。子育ての最中は敵から身を守るためにも親も子もできるだけ地味で目立たない出立ちの方が都合がいいのである。
”ところで、タマシギの♀は子育てをしないで何をやってるかって?......”
そりゃ、もう、あっちの♂、こっちの♂と、手当たり次第に身を売りまくっているってわけだがね......
これを世の中では”一妻多夫”と称する。

★ 今日の”一句”のコーナー


    あおき柳 すそに菜の花 背に桜

遊水地、渡良瀬、その他にて2020年04月09日

★ 今日の ”風景画”


★ 今日の”鳥さん”

      * ツルシギ 六態







※ 館林に行ったついでに遊水地まで足を伸ばしてみた。
今日は、本種一羽のみの確認だったが、先日観察した個体と同一のものであろうか。何となく、羽色が濃くなり夏羽に換わり始めてきたようにみえる。

    * ニュウナイスズメ 二題




※ クヌギの木に花が咲き出すと、それに合わせるかのように飛来するのが本種だ。まだ 数が少ないが、今年も”緑地”のクヌギ林にちらほらと姿を見せ始めた。次に河畔林に姿を見せるのは、オオルリだろうか、それともキビタキか......

       * シロハラ 二題



※ ツグミと共に、まだ姿を見せてくれている。今年の渡去は、いつ頃になるのだろうか......

★ 今日の ”お花さん”

<フデリンドウ>
※ 林床の落ち葉の間からちょこんと顔を出し、今芽吹いたばかりの木々達にまるで春の挨拶をしているようだ.....

<フモトスミレ>
※ 小さなスミレであるが、品のある愛らしいスミレである。
スミレの仲間は、どれもみな個性的で愛らしいが、本種はわたしの好きなスミレの一つである。

<アリアケスミレ>
※ ”有明け”とはいかないが、夕暮れの光を受けて道端に咲いていた。

<ミツバツチグリ>
※ 西日本には本種に似た種類で、”ツチグリ”という種類が生育しているが、根茎を焼くと栗のような味がするという。私はまだ食したことがないが、なかなかの美味であるらしい。
ちなみに、本種の根茎は食べられない。

<ムラサキケマン>

<クサイチゴ>
※ クサとあるが、本種はキイチゴの仲間である。
初夏の頃、赤く実が熟すが、そんなに美味ではない。この辺のキイチゴのなかでは、やはりモミジイチゴが癖もなく味も一番だろう。

★ 今日の”一句”のコーナー


    鴨去りて 渡良瀬のみず ただ碧し


渡良瀬川にて2020年04月10日

★ 今日の ”風景画”


★ 今日の”鳥さん”

       * アカゲラ 五態






       * アオゲラ 二態



       * メジロ 二態



           * 

<アオジ>

<シロハラ>

<ビンズイ>

<ツグミ>

★ 今日の ”お花さん”

<カテンソウ>
※ 本種は、花といっても、ほとんど目立たないくらいの小さな小さな雄花と雌花があるだけの植物である。従って植物に興味のない方には、そばを歩いてもほとんど目に留ることのない花といってもいいかもしれない。
カテンソウとはそんな植物です。
しかし、この植物、よく観察すると面白いところもあるのです。
この植物は、もともと 風媒花なので花が咲く頃になると、雄花から花粉を飛ば
すことになるわけだが、その花粉の飛ばし方が独特なのだ。
葯(花粉袋)を支えている支柱(花糸)が、まるで しならせた竹が手を放した瞬間にもとに戻ろうとするかのような運動をして、花粉を一気に飛ばしてしまうのである。その時、人の目には、瞬間的にパッと煙がでたように見えるのである。そんなのがあっちでパッ、こっちでパッと見られると結構面白い観察になるのである。興味のある方は是非一度ご自分の目でお確かめ下さい。

<スミレ>

★ 今日の ”ちょうちょうさん”

<ルリタテハ>

<アカタテハ>

<クロコノマチョウ>

※ ルリタテハ、アカタテハ、クロコノマチョウの三種はいずれも成虫越冬のチョウである。つまり、夏あるいは秋に羽化した個体が そのまま冬を越して春に目覚めるというわけである。成虫で一冬を過ごしたチョウたちは、春になり気温が上昇して活発に動けるようになると、それぞれの幼虫の食樹、食草を探し求めて辺りを飛び交うようになる。
今日も、アカタテハを見つけたので、写真に収めようと思ってどこかに止まるのをじっと待ったが、やっこさん、あちこちを飛び回っているだけで、なかなか止まってくれない。それでも辛抱強く待っていたらやっと何かに止まった。急いで、その場所に近づいて確認すると、それは やはり アカタテハの食草の一つであるカラムシという植物の葉であった。アカタテハがそこに産卵したかどうかはわからなかったが、アカタテハに限らず成虫越冬のチョウたちはそれぞれの食草を見つけて産卵し終わると一生を終えるのである。 
それにしても、チョウがあれだけたくさんある植物のなかから自分の食草を見つけ出す能力たるや謎というしかない。彼らは一体どんな精巧なセンサーを搭載しているのだろうか.....。

★ 今日の”一句”のコーナー


            渡良瀬の 菜花の土手に 雉ぞ鳴く

彦谷、渡良瀬にて2020年04月11日

★ 今日の ”風景画”


★ 今日の”鳥さん”

       * シロハラ 二態



※ 渡去する日が近づいて来たのだろうか、一段と褐色味が増してきたようにみえる。
       * アオゲラ 二態



※ 今日のアオゲラ、まるで一カ所に貼り付いてしまったかのようにじっと静止をしたままだった。アオゲラは、こんな光景を時々見せることがある。

      * キセキレイ 二態



※ 人家の屋根の上で、ずっとさえずり続けていた。

★ 今日の ”お花さん”

<ジュウニヒトエ>
※ 花が幾重にも重なって咲くところから”十二単”の名が付いたという。
なかなか洒落た名前を付けたもんだと思う.....
穏やかな春の日差しのなかで見る人にやさしい印象を与える野草である。

<ニオイタチツボスミレ>
※ 名前通り、かすかではあるが、爽やかな香りがするスミレである。
とは言え、匂いに鈍感な人にはいくら嗅いでも匂いをキャッチすることができないであろう。スミレの香りは、それほどに微妙なのだ.....。

<タチツボスミレ>
※ 芭蕉の ”山路来て 何やらゆかし 菫草" のスミレは本種だとの説がある。
確かに本種は数が多いので、他のスミレ類に比べると出会う確率も格段に高いと思われる。

<ツボスミレ>
※ 別名、ニョイスミレ。ニョイとは”如意”のことで、本種の長い花柄の先についている花の様子を高僧のもつ如意にたとえたものである。
ツボとは”坪”で庭や道端を指している。
私は”ツボスミレ”の方が言い慣れているので、昔からこちらを使っているが、人によっては”ニョイスミレ”の方を使用することもある。
色白の小さくて可愛いスミレである。
 
<アカネミレ>

<オカスミレ>
※ アカネスミレの毛のないタイプをオカスミレという。

<クサボケ>
※ 日本に自生しているボケは”私(惚け)”と本種のみである。(笑)
一般に、庭園に植えられているボケのほとんどは中国産である。

<モミジイチゴ>
※ 他のキイチゴ類のほとんどは果実は赤くなるが、本種の実は熟すとオレンジ色になるので他種との区別は容易である。まだ本種を一度も食したことのない人はこの世に生存しているうちに是非一度はご試食を。美味です!!....(笑)

★ 今日の ”ちょうちょうさん”

<アゲハ>
※ ここにきて、チョウの種類も大分増えてきた。
今日は、本種の他クロアゲハも目の前を飛んで行った。

<ミヤマセセリ>
※ 本種は、年に一回 この時季だけに出現するセセリであるが、この個体は大分色が褪せてきている。と云うことは、この個体は間もなく命を終えるのであろう......

<コチャバネセセリ>
※ 一般のチョウ類は、"Butterfly"とよばれているが、セセリ類はButterflyとは云わないで、"Skipper"とよばれている。
一般のチョウ類に比べるとセセリ類は動きがせわしく速いので、多分そんなよばれ方になったのだろう......
チョウにあまり興味のない人は、本種の仲間を見つけると、蛾だと思ってしまうことがある。本種は蛾ではなく れっきとしたチョウの仲間である。

★ 今日の”一句”のコーナー


   敷き落ち葉 真珠抱きし 筆りんどう 

渡良瀬、その他にて2020年04月16日

★ 今日の ”風景画”


★ 今日の”鳥さん”

     * オオアカハラ 六態







       * シロハラ 二態



     * ニュウナイスズメ 四題





       * コゲラ 四態





        * ヒガラ 三態




※ 二三日前までは、渡良瀬の河畔林は、ヒヨドリのヒステリックな声で相当煩かったのだが、今日は随分と静かになっていた。おそらく、山地性のヒヨドリの多くが渡良瀬を横切り山地に移動したせいだろう。
そういえば、今日はカケスも群れで山地に向かって飛んで行くのが観察された。どちらも繁殖のための定期的な行動である。
冬鳥は北の地に帰り、ヒヨドリやカケスなどの漂鳥は近隣の山に移動し、そして夏鳥が南の地からやってくる。いよいよ夏鳥の季節、到来である。
今日は近くの山でセンダイムシクイのさえずりを聞いた......。

★ 今日の ”お花さん”

<クサノオウ>
※ これから、秋までず〜っと花が見られる息の長い植物である。
茎を折ると、黄色の乳液が出るが、これは有毒であるが薬用にも利用される。
花弁が4枚はケシ科の特徴の一つでもある。

<チゴユリ>
※ 早くも、花を咲かせ始めた。もう少し経つと、春の林床がこの花でいっぱいになる。

<セリバヒエンソウ>
※ セリバヒエンソウは”芹葉飛燕草”と書く。葉っぱが芹の葉に似て、花はツバメが飛ぶ姿を連想させることによるネーミングだと思われる。
誰が名付けたか、すばらしい名前をつけたものだといつも感心してしまう。
今、渡良瀬の河畔林のあちこちで咲き始めた。繁殖力が旺盛で、年々勢力を広げているようにみえる。ちなみに、本種は原産地が中国である。
かつての渡良瀬では見られなかった植物の一つである。

<ジュウニヒトエ>

<マムシグサ>

<ヒトツバテンナンショウ>
※ マムシグサもヒトツバテンナンショウも共によく似ているが、どちらもサトイモの仲間である。つまり、地下に芋(塊茎)をつくる。
この植物の仲間は、地下の芋(塊茎)の大きさによって♂♀が決まる。
芋が小さいうちは♂で、芋が大きなると♀に性転換するのである。
この周辺では、ヒトツバテンナンショウの方が数が少ない。

<ヤブレガサ>
※ 葉の感じがまさに”破れ傘”で、本種にぴったりのネーミングである。
山菜の一つで、天ぷらなどにすると癖がなく美味しい。

<モミジイチゴ>

          * 今時の”スミレ” あれこれ

<アカネスミレ>

<アリアケスミレ>

<タチツボスミレ>

<フイリフモトスミレ>

<ニオイタチツボスミレ>

<ヒトツバエゾスミレ>

★ 今日の ”ちょうちょうさん”

      * ツマキチョウ 二態



※ 本種は一年のなかで春一回だけ出現するチョウである。従って、春が終われば、このチョウは地上から姿を消してしまう。♀は食草のタネツケバナを探し、見つけると花穂に産卵する。写真の画像は♀の個体で、ちょうどタネツケバナを見つけて植物体に止まったところである。

★ 今日のトンボさん

    * キバネツノトンボ 一題


※ 本種は”トンボ”という名前が付けられているが、アキアカネやシオカラトンボなどのいわゆる、普通トンボとよばれ親しまれているトンボ科のトンボではない。従って、本種はトンボの仲間ではなく、”アリ地獄”でおなじみのカゲロウの仲間である。 

★ 今日の”一句”のコーナー


  東風(こち)に揺れる 木の股にカラス 小枝積む


渡良瀬、その他にて2020年04月17日

★ 今日の ”風景画”


★ 今日の”鳥さん”

       * エナガ 六題







※ と或る林を歩いていると、頭上で”ジュリジュリジュリ....”と賑やかな声がしてきた。私はその声につられて、ふと見上げると一本の枝になんと複数のエナガの幼鳥が止まっているではないか!!..... 
これは俗にいう”エナガ団子”というやつだ。
観察できた時間はほんの僅かであったが、その短い時間のなかでも親が餌を運んで来ては子ども達に餌を与えているシーンも何度か見られた。
その後間もなくして、一羽の子どもが飛び立つと、それにつられて残っていた子ども達も次から次に飛び立ち、あっという間に集団はばらけてしまった。
私は、子ども達の飛び去る様子を下から眺めながら、" あ〜あ、あんなにあちこちにばらけてしまっては 親は餌を運ぶのにさぞかし大変だろうに....."と思ったのだが、これは人間中心の要らぬ心配だっただろうか.........


       * ウグイス 六態







※ ホーホケキョと聞こえるウグイスのさえずりを知らない人はほとんどいないと思うが、では、ウグイスの”三段鳴き”という話を聞いたことがあるだろうか..... 多分、そう質問されても、”三段鳴き???....”と首をかしげる人が大部分ではなかろうか.....。
   ”ヒーホケキョ、ホーホケキョ、ホロホロホケキョ......”
これぞウグイスの三段鳴きとよばれているものであるが、さて、いかがであろうか.....。
実は私もこの知見を得てから、ウグイスのさえずりに出会うたびにこの三段鳴き確かめるようにしているのだが、私の聞いた限りではまんざら噓でもなさそうなのである。とは言っても、”ヒーホケキョ、ホーホケキョ、ホロホロホケキョ....”と完全に一致するわけではないのだが、確かにそれに近い鳴き方はしているようなのである。
読者諸氏も、もし、山でウグイスのさえずりに出会う機会があったら是非自分の耳で真偽の程を確かめていただきたい。
貴方には、この三段鳴きはどんな風に聞こえるだろうか.......
それから、ウグイスにはもう一つ、よく聞く鳴き方がある。
それは、”ケキョ、ケキョ、ケキョ、ケキョ......”という鳴き声だ。
これは人や他の鳥が近づいた時に発する警戒声とよばれているものだ。
たとえば、私が必要以上にウグイスに近づくとウグイスは”ケキョ、ケキョ、ケキョ、ケキョ.....”と激しく鳴き出す。
これは、私に”これ以上近づくな!”と警告するのと同時に仲間にも、”カメラをぶらさげた変なじじいが来たから気を付けろ!”とシグナルを送っているらしいのである。(笑)
と云うことで、山で”ケキョ、ケキョ、ケキョ、ケキョ......”という鳴き声に出会ったら、貴方もウグイスに何を言われているかわからないということだ。
ですから、この
鳴き声を聞いた時には、間違っても”ウグイスが私に挨拶をしてくれた!”などと善意の解釈をしないことが肝要である.。(笑)

★ 今日の ”お花さん”

<アマドコロ>

★ 今日の ”ちょうちょうさん”

<ミヤマセセリ>

★ 今日の”一句”のコーナー


    山行かば 目白 鴬 さえずりぬ


渡良瀬川にて2020年04月19日

★ 今日の ”風景画”


★ 今日の”鳥さん”

      * ベニマシコ 六態







※ 河畔林を抜けて間もなくだった。ヨシが混在する薮の中から、”ヒッヒッ....”と一声聞こえた。瞬間、私は” ベニだ!!....”と直感した。
私は注意深く辺りを探した。だが、姿が見えない。尚も周辺を探し続けた。しかし、見つからない。私は歩を一歩進めた。その時だった。真っ赤な♂のベニが薮から飛び立ち近くの低木の枝に止まった。
河畔林の中を歩いていた時、私は明日にでも飛来するかもしれないオオルリやキビタキのことを考えていたので、ベニのことなど全然頭の中にはなかったし第一、もう渡良瀬にはいないと思っていた。
それが、まだ渡良瀬に滞在していたとは、まったくの予想外だった。
この時季に こんなに赤くなったベニを見たのも多分初めてだ。
羽は完全に繁殖羽に換わっている。
かつて夏北海道に行った時、こんな個体が美声でさえずっていたのを思い出したが、今日の個体もさえずりを始めてもおかしくないくらいの見事な繁殖羽だった。それを考えると、こんなに赤く換羽した今日の個体が、まだ地鳴きをしていることの方が返って不思議であった。そのくらい、私には今日の個体は強烈に赤く感じたのである。たぶん、今日の♂個体が今季渡良瀬で出会った最後のベニマシコになるだろう。無事に北海道に行き着いてほしいものである....。

★ 今日の ”お花さん”

<ツルニチニチソウ>

<オオカワジシャ>

★ 今日の”一句”のコーナー


    キタキチョウ 十二単の 蜜を吸う



渡良瀬、菱にて2020年04月22日

★ 今日の ”風景画”


★ 今日の”鳥さん”

       * キビタキ 五態






※ 今年も渡良瀬の河畔林にキビタキが飛来した。
昨年と比較すると一日遅れの確認である。
いつものコースを歩いていて鳴き声が耳に入れば、即座にそこの林中にキビタキの居ることを確認できるが、林がこれだけ青葉で覆われてしまうと姿を見つけるのは容易なことではない。ましてや、これを写真に収めるとなると尚更大変である。
今日も林中でのさえずりを頼りに姿を追い求めて、やっと撮れた何枚かの写真である。

      * コサメビタキ 二態



      * オオルリ 一題


※ コサメとオオルリは近隣の山間部で撮ったもので渡良瀬産ではないが、山間部にはもう常連の夏鳥たちが定着し始めたということだ。
今日は、コサメとオオルリ以外にもヤブサメのさえずりを聞いた。
さて、コサメとオオルリ、今季の渡良瀬の河畔林にはいつ訪れてくれるだろうか.....。
  
         * 

<シロハラ>

<シメ>

<キセキレイ>

<ヤマガラ>

★ 今日の ”お花さん”

     * 山路に咲く春の花たち

<ミヤマハコベ>

<イチリンソウ>

<ニリンソウ>

<ホウチャクソウ>

<フデリンドウ>

<イカリソウ>

<トウゴクサバノオ>

<マルバスミレ>

<ツボスミレ>

<ミヤマキケマン>

<ジュウニヒトエ>

<マムシグサ>
          *

<ヒメウツギ>

<ツクバネウツギ>

<オオツクバネウツギ>

<ヤマブキ>

<ニガイチゴ>

<ヤマツツジ>

<トウゴクミツバツツジ>